2009年6月26日 (金)

羅生門

現在、雑誌社とテレビ局の取材を受けています。

7月中に発刊、放映になる予定なので、詳細は

またサイト上でお知らせします。

この取材の為に、幾人かの歯科医師に

出演交渉や意見を聞いたりしてきたのですが、

「まったく保険の低点数は酷い。絶対改善すべだ!!」

と、みなさん身を乗り出して語ります。

しかし、いざ出演交渉や番組の話になると

「でも、歯科医師がビンボーとかTVでやると、

ちょっとね、かっこ悪いんだよね」

「こういうのが浸透するとまたまた

歯学部の人気が落ちるんだよね」

「TVとか出てそういうこと言うとさ、

地区の歯科医師会に呼ばれて怒られるんですよ」

「まぁどうせ保険なんてダメなんだから、

あんまり目立つことはしないほうがいいじゃない」

など非常にネガテイヴ。

でも、どう考えても歯科医師は「金持ち」

という印象のままで、歯科の保険の低評価を

訴えることが出来るとは思えません。

目的があればそれを達成するために手段を考えねばなりません。

「歯科医は充分潤っている」というイメージのままで、

国民が「歯科は低報酬」とどうして思えるでしょう。

つまり「歯科医院が苦しくなったのは歯科医が

多すぎることだけが原因なのだ」

と国民に思われないことだと思うんです。

もし過剰な供給だけが問題ならば、全国平均より

患者さんが来ている歯科医院は余裕で

経営ができるはずです。

でも現実はそうではない。保険診療だけでやってれば

ある種の「開き直り」がなければ経営が非常に

辛くなるのは開業医ならだれでも知っています。

知らないのは国民です。

それを知らせなければ本当にこの先何も変わりません。

いくら政治的に動いたとしても世論がそれに乗って

いなければ根本的な改革には絶対に繋がらないと

私は思います。

つまり本当に改善したいのなら

「歯科医師の無関心」

「歯科医師のミエ」

が最も障害になると思います。

そして「保険なんてダメだ」」と逃げ道を

探し、荒れ果てていく保険制度を

改善しようとしないのは、正に

「羅生門」ではないでしょうか。

2009年5月19日 (火)

裸の王様

みんなの歯科ネットワークには会員の

メーリングリストがあるのですが、ここ最近

その中で「日本の歯科医の何が問題か」という

テーマで討論が続いています。みな歯科には

歯科医師だけでなく技工士さんや一般の方も

いるので「世間の常識としてどうか」という

部分もひとつの視点になっています。

ここまで危機的状況になっても、マクロ的な

解決を行おうとする歯科医師は少なく、

「自分が生き残るにはどうするか」に終始する。

それは個人の歯科医だけでなく、私立歯科大学協会

なども「減らすなら国立を減らすべき」とここでも

「生き残り」が顕著になっている。

「患者・国民のため」と言いながら実は

「自分達のため」というのがミエミエではないか。

などなど。

色々考えるところはあるのですが、どうやら

もう、隠し事をせず、おなかにある一物を捨てて

本気で患者さん(国民)と話し合う必要がありそうです。

「あなたのためです!」とありもしない衣を羽織っても、

患者さん(国民)は王様は裸だと見透かしているのですから。

2009年4月19日 (日)

海外委託技工裁判(みな歯科コメント)

「歯科技工の海外委託問題訴訟」の控訴審第三回

公判が去る平成21年4月15日に開かれました。

違法入れ歯断固阻止・歯科医療を守る国民

運動推進本部」によれば、審議を終結せずに、

進行協議とされることになったそうです。

以下引用(※1)
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控訴審第三回公判にて裁判長から次のような

提案がなされました。「法律の問題は抜きに

しても、この事案を考えた時、このまま結審を

しても、国民の安心安全がたれる保障は

何もありません。当裁判所としてはお互いの

協議によって、何らかの進展が得られる

ような努力ができないかを考えました。

ご協力願いませんか。」今回の弁論では

裁判所が審議を終結せず、「進行協議」に

替えて来たのです。これは、国の一方的な

主張を認めず、私たちの考えを盛り込み、

海外委託の問題を、法的以外の面からも

解決するという、新しい、動きになって来ました。

通常では「終結」「判決」というパターンですが、

「進行協議」とは双方の意見を調整し、

和解するというものでこれは国賠訴訟では

異例で画期的な事です。

本日の「進行協議」では、当方の主張、

国の主張が個別に平等に聴取され、

この内容から、海外委託をこのまま放置せず、

双方が何らかの形で解決のため努力する事

になりました。
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原告団の継続した訴えに対する司法の良識

ある提案に、今後国民にとってより良い方向性

が出ることを期待を持って受け止めさせ

ていただきました。

この裁判の参考資料として、みんなの歯科ネット

ワークが平成20年11月に行った「国会議員アン

ケート」(※2)が使用されました。このアンケートの

返答に「国民の安心安全」を守るべきだという

意見が多くありました。

 平成21年4月11日に行われた

「医療志民の会設立シンポジウム」

のブース展示においても、みんなの

歯科ネットワーク「海外技工委託問題」が、

国会議員を初め、医療関係者やその他の

来場者の高い関心を集めました。

みんなの歯科ネットワークは、「海外技工

委託問題」について、裁判という公の場で

「国民の安心安全」が図られることを望んでいます。

また、歯科技工問題をはじめ、国民のための

歯科医療改善に向けての活動をさらに

推進していきます。

※1 違法入れ歯断固阻止・歯科医療を守る国民運動推進本部 
http://soshougikoushi2007.seesaa.net/article/117556988.html

※2 みんなの歯科ネットワーク 2008年11月国会議員アンケート結果
http://www.minnanoshika.net/wiki/index.php?cmd=read&page=2008%C7%AF11%B7%EE%B9%F1%B2%F1%B5%C4%B0%F7%A5%A2%A5%F3%A5%B1%A1%BC%A5%C8%B7%EB%B2%CC&word=%B9%F1%B2%F1%B5%C4%B0%F7%A5%A2%A5%F3%A5%B1%A1%BC%A5%C8

2009年4月14日 (火)

民主主義

医療志民の会の設立シンポジウムが

350名の参加という大盛況の中開催されました。

シンポジウムでの議論の詳しい内容は、

後日サイトに掲載させて頂きます。

このシンポジウムで感じたことは現場と制度との剥離です。

現場にそぐわない制度。

本当に必要なことが優先されない制度。

医療が何の為に存在しているのか

わからなくなる制度。

これが全ての問題の根底であると強く感じました。

なぜこんなことになるのか。

それは制度決定のプロセスに確実に問題があるからです。

この制度決定のプロセスにどう現場と患者(国民)の

声を入れていくのか。

中医協がその役目を果たしているのか。いけるのか。

医師会や歯科医師会がその役目を

果たしているのか。いけるのか。

それとも新しいシステムが必要なのか。

ここが最も重要なこれからの課題になるでしょう。

同じ医療者でも患者でも考え方や

困っていることは、実に様々です。

今回のシンポジウムでも、統一的な見解など、

どこにもありませんでした。あったのはただひとつ。

「このままではいけない」という事だけです。

そしてそれは「制度の変革が必要である」

ということが共通しているのです。

市民により、国家が作られます。

作る市民が意見を持たずに、また、

持っていてもそれが反映されなければ、

これは民主主義とは言えません。

医療においてそれを「志す民」それが

「医療志民」であると、ある方が記者会見

でおっしゃっていました。

正にその通り。

制度決定のプロセスの変革を

医科、歯科、看護、介護、患者が

同じ立場で大同小異団結し協力し合い、

行っていけることを願って止みません。

2009年3月27日 (金)

医療志民の会

4/11医療志民の会が発足します。

医療志民の会とは閉塞的な医療の現状を打破するため発足され、

医師、患者、政治家など、様々な立場の人々が議論し、

協力できる開かれた「場」をつくり出すネットワークです。

代表は大谷貴子氏(全国骨髄バンク推進連絡協議会会長)

佐藤章氏(福島県立医科大学教授)で、発起人には

上昌弘氏、小松秀樹氏、本田宏氏などが名を連ねています。

この会の趣旨にみな歯科も賛同し、発起人として

参加させて頂きました。そして設立シンポジウムが

東京で4/11に開催されます。このシンポジウムで

みな歯科よりシンポジストとして歯科の問題点を

プレゼン予定です。新しい時代の幕開けに、是非お越し下さい。

詳細はこちらで↓

http://iryoushimin.cocolog-nifty.com/blog/symposium.html

2009年3月18日 (水)

ニューコンテンツ

みな歯科からの3つの提言と

報道ミシュランの2つのコンテンツを

UPしました。3つの提言の基本となって

いるのは「情報公開・自律・ネットワーク」です。

今、医療制度の改善に最も必要なのはこの3つです。

医療者と患者が同じテーブルで話し合い、

自分たちの医療制度を決めていく。

その為には情報は徹底的に公開されるべきだし、

専門家が自律していかねばなりません。

そして立場を超えたネットワークにより、今まで

国任せ、官僚任せであったものを「公」に戻す必要が

あるはずです。その為の第一歩になればと提言を

まとめました。ぜひご覧下さい。

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情報の公開といえば、最近の歯科の報道に関して

あちこちで波紋を呼んでいるようです。

歯科医師会も朝日新聞に抗議文を出すなど

「もう黙ってられねぇ」というとこでしょうか。

みな歯科としては「報道ミシュラン」

として歯科に関する報道をいく人かに

ミシュラン形式で評価してもらい、

それを連載のコンテンツとしていきます。

ぜひご覧下さい。

それに関連してこんなアンケート

2009年2月25日 (水)

木村太郎氏の発言に思う

1月23日に放映されたFNNスーパーニュースで

木村太郎氏が 「今の歯医者さんは3割を取らなくても

7割で儲かるという仕組みを作ったわけですよね。

ということは、定められた治療費が実は3割高いんだと。

そういうシステムがないところで払っていても3割高い。

そこに、主な問題があるのではないですかね」

と発言しました。

私はこの「事件」で2つのことに驚きました。

1つ目はマスコミというのは公共の電波を使って、

よくまぁこう根拠のないことが言えるものだということ。

2つ目はそれに対して歯科医師たちの怒りが

あまり聞こえてこないことです。

これに対して歯科評論の3月号の論点に

「怒れ!歯科界」という題名で高橋英登氏が

猛烈に反発しています。

http://www.hyoron.co.jp/in/saisin_/dr_0903.html(全文が読めます)

私はこの方と同じ考えなので

これを読んで頂けば、私が何か書くよりよっぽど

怒りが伝わると思うのでくどくど書きませんが、

ひとつだけ。

歯科界に今最も必要なのは本物の「プライド」です。

それは高級車に乗ったり、ブランドを身に着けるのではなく

社会的に必要とされ、認められることです。

その「プライド」を持つためには単に求めるだけではなく

認められる努力も必要です。

歯科界はまずそれをしていかねばなりません。

それをして、初めて言うべきことを言っていく

強さが生まれるのではないでしょうか。

このままでは歯科医の妻が子供に

「ちゃんと勉強しないとお父さんみたいに

なっちゃうわよ!」という日もそう遠くは

ないかもしれません。

起てよ!歯科界 私はそう叫びたい。

2009年1月31日 (土)

日本における保険制度は労働力の安定した

確保のためにはじまったと言われていますが、

皆保険制度の目的は、誰でもどこでもいつでも

適切な医療が受けられるということであること

は間違いないでしょう。

私は歯科医師ですが、患者になることもあります。

家族が医者にかかることもあります。

そういう立場で考えれば、

「必要な医療を必要な時に必要なだけ」経済的負担

を軽く受けれらねば困ります。

そして歯科医師という立場で考えると

「必要な医療を必要な時に必要なだけ」提供すること

ができて、その上で医院経営が成り立たねば困ります。

つまり患者の願いと医療者の願いの根本は同じなのです。

歯科は保険だけでは経営が成り立たないから自費率を

高めねばならないとよく言われます。

それは51年通知に象徴されるように、

「歯科は保険より自費を選んだ」結果とも

言えるかもしれません。

しかし、少なくとも私の知っている歯科医師の多くは

患者さんに多くの経済的負担を強いることが

良いとは思っていません。自分の出来る限るの

医療を患者さんの負担を少なく提供したいと思っています。

「俺たちは企業家ではなく医療者なんだ」と。

医療者の願いと患者の願い。

同じなのにそれをお互いが知らない。

患者さんは「歯科医は金儲け主義」と思って

いる人がいるし、歯科医は

「患者は安ければなんでもいいと思ってる」

と言う人さえいる。

技工士はこの業界に絶望し8割もの人が離れていくし、

技工士学校や衛生士学校は閉校し、

歯学部の志願者は激減しているという。

この全く光が見えなくなった状況で何をすべきなのか。

それはまずお互いの立場を知り、お互いを理解し、

お互いの考えを受け入れることです。

歯科医師は医療の中身を公開し、その質を担保する。

患者さんは納得して相応の負担をする。

技工士、衛生士はプロフェショナルとしての正当な評価受け、

歯科医師に対し同等な立場で医療の向上の為に意見を言う。

そういう「手段」と「場所」が今こそ必要なのではないでしょうか。

みんなの歯科ネットワークはこれからその「手段」と「場所」の

具体的な提言をしていきます。

そしてそれがひとつの光になると信じています。

2008年12月31日 (水)

カウントダウン

今年はみな歯科にとって大きな変化の年

となりました。テレビをはじめラジオ、

新聞雑誌など各メディアから取材を受け、

「外に出て行く」という目標をある程度

達成できたのではないかと思います。

しかしもちろんこれが最終目的ではありません。

歯科医療制度を医療者にとっても患者さんに

とっても幸せになれるものにする為に、

更なる一歩を踏み出す必要があります。

来年はその具体的方向へ踏み出すのが目標です。

サイトを訪れて下さる皆様をはじめ、

本当に多くの方々のお世話になりました。

来年もまたよろしくお願い致します。

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カウントダウンが始まりました。

今年の終わりが近づいて来ています。

そしてそれは次期改定また2011年へ

近づいたことも意味します。

多くの方々がおっしゃるように、

これからの3年間に医療制度は大きな

変換を見せるでしょう。それに向け

「闘って」いかねばなりません。

「闘う」時には敵がいます。

敵はいったいだれで、何が問題なのでしょう。

厚生労働省?財務省?内閣?外圧?企業?

本当の敵は「どうせ良くなりゃしない。

カウントダウンは止められない」と諦めてしまう

歯科医師の心の中にあるのかもしれません。

みんなにとって明るい未来になりますように。

2008年11月28日 (金)

役割

11月の5日からはじめた国会議員のアンケート

ですが、無事に集計まで漕ぎ着けました。

ご協力くださった議員の方々には本当に

感謝しております。ありがとうございました。

一番の収穫は各議員のコメントです。

歯科医療制度に造詣が深い議員がこんなにも多く

いらっしゃることを心強く思いました。みなさんぜひご覧下さい。

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麻生総理の暴言がこのところ連発していますが、

「何もしない人の分の金を何で私が払うんだ」

これはいけません。これは日本国の総理が

言ってはならない言葉です。保険制度を

根底から否定するとも取れるものです。

国家というものには互助的なシステムが

なければ、その意味は少ないと私は思っています。

国家は「国」という「家」に多くの人が住んでいる「家族」です。

家族は各々が自分のことだけを考え、自分の損得だけで

行動していては、家族である意味がありません。

お父さんにはお父さんの

お母さんにはお母さんの

子供のには子供の

それぞれの役割があり、お互いを

支え合っているべきでしょう。

今回の総理の発言や大企業の会長の

発言に垣間見るのは「勝ち組」「負け組み」

の論理であり、「自分さえ生き残れば」という

今の歯科界の風潮も重ね合わせてしまうのは

私だけでしょうか。

そして生き残りを賭けた戦いの末、無くなってしまうのは

歯科「医療」にならないことを願うばかりです。

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