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2012年7月 2日 (月)

講演会報告

6/17(日)に大阪中央病院 顧問 医師の平岡諦先生を
お呼びして「医師集団のありかたとしてのprofessional
auotonomy」と題してご講演頂きました。
以下概要です。
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日本医師会は、日本歯科医師会は、「国民のため」と言って行動しても、「既得
権益を守るため」だと思われる、なぜだろうか。
国民皆保 険を維持すること、これは「患者のため」である。
日本医師会が「患者のため」に動いているだろうか。

 日本医師会が「To put the patient first;患者第一」を宣言(profess)し
ていない。

「To put the patient first;患者第一」とは「患者の人権を最優先する」こと。

「患者第一」とは「患者の利益を第一に考える、最優先して考える」ということ。
「患者の 利益」がもっとも判るのは、当然、患者自身である。
「患者の利益を最優先する」とは「患者の意向(すなわち自己決定)を最優先す
る」ということ。

 自己決定権は人権である。だから「患者第一」とは「患者の人権を最優先す
る」と同じことになる。

「ヒポクラテス以降、医療は専門職(profession)であり、医師は自分の利益よ
りも患者の利益を優先することを公に 約束するものだという概念が生まれ た」。
「社会との関係でいうと、社会はある専門職に対して、職業上の特権、つまり特
定のサービスを提供する排他的あるいは第一次的 な責任および高度の 自主規制
などを含む特権を与え、代わりにその専門職は、これらの特権をまず他者の利益
のために行使し、自らの利益は二次的に しか追求しないことに同意する という
ものである。

日本医師会は「患者の人権を尊重する」と宣言しているのだ。いいかえると、日
本医師会が、「患者の人権を尊重するとしても、 自らの意向を優先させる」こ
とが考 えられる、ということである。

「患者の人権を尊重する」と「患者の人権を最優先する」との違いはなにか?

 この違いは、日本医師会の情報操作に誤魔化されて、日本の医師が最も気づい
ていない違いである。

「尊重する」ということばは「対等ないし目下の者」に対することばである。
「人権尊重」という時の尊重は「対等」のことばである。

人権とはすべての人間が有するもの、それを「互いに尊重しあう」ということ。

 一方、医師が「患者の人権を尊重する」という時、尊重は「上から目線」 の
ことばとなる。

 「尊重するが、時には他の意向を優先させる」ことも含まれてくる。
(患者の)人権よりも「時の権力の意向(すなわち法)」を優先させたた めに
ナチス・ドイツにおいてホロコースト(大量虐殺)が起こったのだ。
 日本で言うならば、731部隊がそうである。

 水俣病の公害裁判で医師が果たした責任は重い。
 患者第一優先ではなかった。

 そして、それに多くの医師が関与していた。その反省から生まれたのが「患者
の人権を 最優先する」という世界医師会の医療倫理である。法(国内法)より
も医療倫理を上位に据えたのだ。その精神が、リスボン宣言 の序文にも述べら
れ ている。


 日本医師会は、「専門職とは、与えられた特権をまず他者の利益のために行使
し、自らの利益は二次的にしか追求しないこと」 を社会に宣言する必要 があ
る。それを行っていない日本医師会が、「既得 権益を守るための圧力団体」と
見られるのは至極当たり前のことである。

 日本医師会が「してはいけないこと」は、情報操作により世界医師会の医療倫
理を隠すことである。そして、「なすべきこと」 は「患者の人権を最優先す
る」こと を社会と契約することである。

 すなわち世界医師会の医療倫理を受け入れて、倫理綱領の一番に「患者の人権
を最優先する」ことを謳うことである。そのうえ で「患者のために」行動を起
こせば、社会から信用されるのであり、医療不信が払拭されるのである。

 患者の自律、医師の自律の両方が必要である。
 自律とは、第三者からの影響を受けずに、患者の利益を最優先して治療を考え
ることである。例えば、歯科医療であれば、保険 点数を意識せず治療を考える
ことで ある。
※まとめ文章は釣部氏のご厚意によるものです。

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